1. 一般社団法人 東北経済連合会
  2. 東経連からのお知らせ
  3. 2024年3月「価格交渉促進月間」の実施について(経済産業省からの周知依頼)

 このたび、経済産業省より周知依頼がありましたので以下のとおりお知らせいたします。

 我が国経済は、過去30年もの長きに渡り、デフレが続いておりましたが、昨年は漸く、30年ぶりに高い水準の賃上げが実現しました。今年も引き続き、高い水準の賃上げを実現し、デフレから完全に脱却する必要があります。今年の春闘は、物価高を上回る賃上げの実現に向けた重要な機会であり、この3月は、その「賃上げ実現」の鍵となる価格転嫁のための交渉が本格化する、極めて大事な時期となります。
 価格転嫁の現状をみると、昨年9月時点での「発注企業の方から価格交渉を呼びかけて頂いた」受注側中小企業の割合は、約2割まで増えている一方で、受注企業が、「コスト上昇額のうち価格転嫁できた額」の割合は、5割を下回っており、一層の転嫁率の向上が課題です。政府としては、毎年3月と9月を「価格交渉促進月間」(以下、「月間」という)と位置づけ、「月間」終了後には、受注側中小企業の皆様を対象に、実際に価格交渉及び価格転嫁ができたかについてのアンケート調査等を実施し、その結果を公表しています。また、取組状況が芳しくない発注企業トップに対しては、下請中小企業振興法に基づき、事業所管大臣名での指導・助言を行い、自発的な改善を促しております。
 昨年11月には、内閣官房及び公正取引委員会において、「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針(以下、「指針」)」を公表しました。この指針は、特に価格転嫁が難しいとされる、労務費の適切な価格転嫁について、発注企業、受注企業双方が採るべき行動を示しています。この指針の活用促進も図りながら、一層の価格交渉・価格転嫁をしやすい環境の整備に取り組んでまいります。
 企業におかれては、代表者の方から現場の調達担当の方々まで本要請文の趣旨を周知・徹底いただくよう、特段の御配慮をお願い申し上げます。

                       記
1. 価格交渉及び価格転嫁への積極的な対応
  発注企業におかれては、下請中小企業振興法に基づく「振興基準」に則り、受注側中小企業からの価格
 交渉の申し出には遅滞なく応じ、価格転嫁に積極的に応じる等、サプライチェーン全体の競争力向上や、
 共存共栄の関係の構築に向けて、適切に対応すること。
  受注側中小企業におかれては、発注企業に対し、積極的に価格交渉を申し出るとともに、「下請かけ
 こみ寺」や、よろず支援拠点「価格転嫁サポート窓口」といった相談窓口を活用すること。

2. 労務費に関する「指針」の周知、及び積極的な活用
  労務費に関する「指針」に内容について、価格交渉の場において積極的に活用すること。具体的には、
  (1) 発注企業におかれては、「指針」に基づいて、受注側中小企業との価格交渉に応じるとともに、
    当該受注側中小企業に対して、さらにその受注企業に対しても、価格交渉・価格転嫁を行うよう
    促すこと。
  (2) 受注側中小企業におかれては、「指針」を価格交渉の材料として活用すること。

3. フォローアップ調査に対する御協力(受注側中小企業の皆様)
  4月以降、受注側中小企業の皆様を対象に実施を予定している、下記内容の調査の依頼があった場合、
 対象となった方におかれては、積極的に回答すること。
  (1) アンケート調査(受注側中小企業30万社が対象。対象者は、主要な発注企業(最大3社)との
    価格交渉や価格転嫁の状況について回答)
  (2) 下請Gメンによる重点的なヒアリング(受注側中小企業2000社程度へのヒアリング。価格交渉や
    価格転嫁の実態を聴取。)
  なお、本調査の結果に基づき、発注企業ごとの価格交渉・価格転嫁の取組状況を公表するとともに、
 かつ、その結果が芳しくない発注企業に対しては、下請中企業振興法に基づく、事業所管大臣名での
 指導・助言を実施する等、発注企業における自発的な取引方針の改善を促す上での重要な情報となる
 ため、調査の対象となった方におかれては、可能な限り正確、かつ、詳細に本調査に回答すること。

4. パートナーシップ構築宣言への参加
  サプライチェーン全体の価値の増大、共存共栄を目指すことを目的として、政府が推進する「パー
 トナーシップ構築宣言」に未参加の企業におかれては、参加について検討すること。
  既に宣言されている企業におかれては、自社のパートナーシップ構築宣言について、調達担当の
 方々へ、一層の浸透を図ること。

併せて、こちらもご覧ください。
 2024年3月「価格交渉促進月間」の実施について
 
                                          以 上

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