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CN情報コーナーに下記の更新をいたしましたので、ぜひご覧ください

【今回のCN推進情報】
「CN情報コーナー」-「CN推進活動・関係資料等ご紹介」への「参考資料➁-カーボンクレジットの市場動向」の情報掲載

 前回に続きまして、第2回目のカーボンクレジット勉強会の資料をご案内いたします。(第1回目の資料についてはこちらよりご覧いただけます)

 

 前回の振り返りとなりますが、2026年を契機に、政府機関である「GXリーグ」(※1)が第2フェーズに移行することから、大手企業を中心に参加義務が課され、削減目標の設定や達成状況の開示が求められる予定となっています。こうした義務化に伴い、目標数値達成に向けたカーボンクレジットの取引が加速度的に進むと予想されています。
 カーボンクレジットとは、企業や団体が温室効果ガスの削減・吸収を実施し、その成果を認証団体がクレジット化する制度です。クレジットにはさまざまな種類がありますが、主に民間団体が発行する「ボランタリーカーボンクレジット」と、日本政府の認証制度である「Jクレジット」の2つに分類されます。ボランタリーカーボンクレジットは特に海外での認証が主流となっており、日本企業が海外のクレジットを購入した事例もあります(これらの事例については、資料にも記載されています)。Jクレジットは政府の認証を受けることで高い信頼性を確保している点が特徴です。一方で企業のJクレジットに対する需要は増加していますが、供給が追いつかず、発行までに時間を要する状況が続いています。現在、申請手続きや認証方法などの事務的課題を簡潔化するなど、解決するための取り組みが進められています。
 既に、カーボンクレジットは現在様々な業界で導入されており、例えばエネルギー業界においては、ボランタリーカーボンクレジットによりLNGの生産や輸送過程で発生したCO₂をオフセットした、「カーボンニュートラルLNG」という商品が、多くのエネルギー会社から提供されています。クレジットのコストは料金に上乗せされますが、SBT(※2)などの環境意識の高まりに比例して、利用者の需要が高まっているとのことです。
また、農業分野では水稲や酪農等においてJクレジットの創出が進んでいます。稲作栽培では、水田の「中干し期間」を延長することでメタンガスの排出を抑え、その削減量をクレジット化するといった取り組みが行われています。こうしたカーボンクレジットの取り組みは、スマート農業の導入など合理化や機械化にもつながるとのことで、今後の農業の発展が期待されています。
 講師から、「東北・新潟には、海や森林といった豊富な自然資源があることから、ブルーカーボンや森林クレジットなどのクレジット創出に適した地域であり、今後の発展が期待される」とのコメントをいただきました。一方、クレジット登録には手続きを要し、さらに少量では認定などの初期費用が大きな負担となってしまう問題があることから、個々の事業ではなく、複数の事業をまとめる「取りまとめ役」の存在が各地域に必要だという学びがありました。こうした内容を踏まえ、地域が一体となってクレジット創出に取り組むことが、カーボンニュートラルの実践を加速させる鍵となるのではないでしょうか。東経連としては、今後こうした「取りまとめ役」となっている企業の調査・取材を続けていきます。
 今回の資料は、会員企業の皆様に限定公開いたしますので、ぜひご一読いただき、2026年度以降に向けた今後の参考にしていただければと存じます。引き続き東経連は、カーボンニュートラル実現に向けて皆様の「実践」につながる情報をご紹介させていただきます。皆様の取り組みの一助になれば幸いです。

(※1)…GXリーグ:カーボンニュートラル実現と社会変革に向けて持続可能な成長を目指す企業群や自治           体・教育機関が互いに連携して協働するビジネス連携プラットフォーム。昨年2023年           に経済産業省の主導のもと設立された。
(※2)…SBT:国際的なイニシアチブ「Science Based Targets initiative(SBTi)」によって認証される        科学的根拠に基づく温室効果ガス削減目標のこと。

 

※資料に関しては会員限定公開のためパスワードを設定しております
※パスワードは2025年2月17日発行(会員企業へのメール)の「東北経済連合会カーボンニュートラル推進情報ニューズレター」(第10号)に記載しております。または、下記連絡先にお問い合わせください

 

【東経連カーボンニュートラル推進活動担当】
 経済政策グループ 遠藤、佐藤
 メール:k-endo@tokeiren.or.jp、g-sato@tokeiren.or.jp
 電話:022-397-9785(遠藤直通)、022-397-6692(佐藤直通)、022-224-1033(代表)

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