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  3. 「国内・海外マーケットに関する調査」結果について(東北観光推進機構)

~ 東北の「温泉」に対する高い満足度と期待、海外旅行客増加にも大きな可能性 ~

 「東北観光推進機構」(会長:幕田圭一 東経連会長)※は、平成19年度事業として、国内大都市圏(首都圏、中部圏、関西圏)ならびに香港、一部中国広州地域を対象に、顧客ニーズや動向を把握し、今後のプロモーション活動や旅行商品の造成等に役立てるため、マーケット調査を実施してまいりましたが、このたびその結果がまとまりました。
 なお、今回の調査は、対象地域居住者の一般動向調査、旅行会社社員へのアンケート及びヒアリング調査を踏まえ、今後の東北の観光戦略についても提案いただいております。

 この結果、国内の一般動向調査では、東北の観光について、北海道、九州地域と比較して、「温泉」(61%)をイメージする人が多く、旅行会社においても、泉質の良さ、湯治的な旅情あふれる施設への評価が高いという結果となりました。

 また、東北への旅行経験者に満足度を聞いた設問では、「景観」や「食事」について評価が高かったものの、「交通機関」「お土産」に対して満足度が低く、今後の観光振興を図る上で、二次交通の充実や魅力あるお土産品の開発が必要といった課題が浮き彫りになりました。

 一方、香港で行った調査では、過去3年以内に約94%が海外旅行を経験しており、海外旅行への高いニーズが窺える結果となりました。また今回の調査対象者の6割は日本への旅行経験があり、日本での訪問先としては「東京」を筆頭に、「東京ディズニーランド」、「大阪」、「富士山」などの順となっており、改めてゴールデンルートを中心とした旅行動向が明らかになったものの、今後、日本でやってみたい観光動向では、「温泉・保養」が64%でもっとも多く、次いで「飲食」「桜・紅葉観賞」となっており、東北への誘客に大きな可能性を見出す結果となりました。

 また、東北に行かなかった理由は、「知らない」「情報量が少ない」「周りで話題に上らない」など、情報量の不足による認知度の低さが明らかになった一方で、香港のテレビ会社TVBが、東北の雪景色を中心に各地を紹介する番組「雪映移城」を放映した影響から、「秋田」の認知度が他の都市と比べて高く、「秋田」(32%)、「仙台」(23%)、「青森」(20%)という結果とりました。

 中国広州地域での旅行会社ヒアリング調査では、日本への旅行が解禁されて日が浅いため、現状では東京中心の周遊観光となっており、認知度が低い東北としては、長期的展望に立ってメディア対応など情報発信に務め、東北へ目を向けさせる必要があることがうかがえました。

 こうした結果を踏まえ、東北観光の方向性として、国内については、

①首都圏戦略
 居住者の26%は東北への旅行経験がないため、今後も開拓の余地が多く残されているマーケットであり、ドライブマーケットなど新たなニーズへの対応も検討したい。

②中部圏戦略
 東北旅行未経験者(55%)が多い反面、経験者はリピート意識が高いことから、先ず一度東北へ足を踏み入れてもらうことが最重要課題となる。

③関西圏戦略
 プロモーションの強化により需要が見込めるポテンシャルのあるマーケットであり、航空会社、旅行会者とのタイアップ商品の開発に努める。

一方、海外(香港、中国広州)については、

①香港市場
 仙台との定期便が就航し、個人旅行がリピーターを中心に拡大が見込めることから、TV、雑誌等多様なメディアを活用した一般消費者への認知度向上戦略がポイントとなる。

②広州市場
 東北ならではの魅力を市場に認知させるため、富裕者層を意識した商品造成を行い、消費者とともに旅行会社に対する継続的かつ定期的な情報発信に努める。
との結果となりました。

 東北観光推進機構としては、マーケット調査の結果と方向性の提言を踏まえ、今後のプロモーション活動や旅行商品造成等の事業につなげてまいりたいと考えております。

 なお、本日、「国内・海外マーケット調査」の結果などを踏まえた講演会『域外から見た東北観光のイメージについて』(講師はこの調査の委託先である(株)ツーリズム・マーケティング研究所の主任研究員 篠崎宏氏)を開催いたします。
報道席を準備いたしますので、取材くださるようご案内申し上げます。

1.日 時:平成20年3月17日(月)15:00~16:00
2.場 所:ホテル仙台プラザ 3階「松島(南)の間」

※東北観光推進機構:
 新潟県を含む東北7県の官民が一体となって、東北観光の認知度向上と国内・海外観光客等の誘致を推進し、観光産業の振興と東北経済の発展に寄与することを目的に、本年6月7日に設立しました。

国内・海外マーケット調査のポイント

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